
わたしは新卒でIT企業に就職し、そこで10年近い年月を過ごしました。
最初に入った会社は客先常駐させるタイプの派遣会社で、中間マージンが搾取されてしまう分、派遣先の正社員と同じ仕事をしていてももらえる給料は少なかったです。
IT企業にはこういった、正社員として雇われているんだけれども、実質派遣社員みたいなところが非常に多いです。そして間違えて入社してしまう人もたくさんいます。
わたしの友人も間違ってしまった人は多いのですが、続々と転職していきました。みんな1度目の就職は失敗するんですかね。わたしもその1人です。
そして、みんなは給料が上がっていくなか、わたしだけは転職をためらっていて、いつまでも給料が上がらなかったのです。給料・年収が低いことでどのような恥ずかしい想いをしてきたのか、語ります。

年収が低いことの恥ずかしさ
人に言えない
まず、年収が低いと人に言えないです。単純に数字が小さいから。
わたしが転職する前の年収は30歳付近にして400万円。家族もいて手当もコミコミです。残業代・ボーナスカットが重なってこんな結果になりました。
わたしだって年収が高ければ、少しぐらいは人前で胸張って年収言って自慢してみたいんですよ!
言えないってことがかっこ悪い、恥ずかしい
そもそも人に年収を言えない、隠しているということがすごくかっこ悪い、恥ずかしいと思っていました。
友人で集まって年収の話になったりすると、
- 必死に給料の話を逸らす。
- 年収を聞かれてもはぐらかす。
こういった態度を取っていれば、自分の年収を答えていなくても、だいたいどの程度かって相手も察しますよね。
わたしの年収を相手が察して空気読んで気を使ってくれているのもわかるし、それがかっこ悪いし恥ずかしい。
悪質なものいて、あえて『ねぇ!年収いくらなの!?』と突っ込んでくるのもいます。(笑)
- 30歳で年収400万円だよ!
- 残業・ボーナスカット!
- 交通費なんかの手当コミコミだ!
と応えるわけです。ドン引きする人もいるし、俺も転職前はそうだったと同情してくれる人もいます。深く突っ込んできた本人は笑ってましたけどね。…一応友達ですが、まぁ中にはホンット空気読めない人もいるわけです。
いつでもお金のことを気にしてしまう
- 給料のことでかっこ悪い想いをしたくない。
- 年収のことで恥ずかしい想いをしたくない。
そう思えば思うほど、お金のことばかり気になってしまうんです。
- どうやったらお金は増えるのだろうか?
- どうやったら昇給するのだろうか?
- みんな転職しているけど、転職したほうがいいのだろうか?でも失敗したらどうしよう…。
などなど。お金の悩みはどんどん深くなっていきます。
転職ばかり考え始める
わたしがいた会社というのは本当に昇給しない会社でした。1年に1回、1,000のみの昇給。でもたまに会社都合で1,000円減給します。
最後のほう、わたしの頭の中は転職したほうがいいのか?転職しかないのか?という悩みで埋め尽くされていました。
転職っていっても給料下がる可能性もあるし、仕事が変わってもうまくやれるのか?複雑な人間関係はないか?など、リスクだって気になります。悩みだらけでした。
正社員に見下されている感じがする
これは派遣社員限定の悩みです。
わたしは客先常駐の派遣SEであり、派遣先の正社員と全く同じ内容の仕事をしていました。それなのに、わたしだけが給料が低いし、残業代も出ないしボーナスもなしです。
どうしたって、
- 正社員のほうが扱いは良い。
- 派遣社員はクビ切り要員。
なのです。
ボーナス時期になると、正社員の人たちが浮かれているのがよくわかるのですが、わたしはボーナスカット…。
仲が良かった正社員の方もいたのですが、『ボーナスは何に使います?』なんて無邪気に聞いてくるんですよ。わたしはボーナスカットということが恥ずかしくて言えなくて、話を逸したりはぐらかしていました。
察してくれてそれ以上は聞いてこなかったのですが、劣等感を強く覚えました。
低年収を乗り切るには…
年収を上げる
はっきり言って年収を上げる以外に方法はないです。あなたが勤めている会社が、この先どんどん昇給するということが約束されているなら居続けても良いでしょう。
ですが、わたしもIT業界に住む人間ですので、そんな安定して昇給してくれるような会社は少ないということを知っています。
給料のベース上げるには昇給よりも転職をして、給料体系をごそっと根っこから変えるのが手っ取り早く成功率が高いです。転職エージェントに希望年収を伝えれば、それに応じた企業を紹介してくれますしね。
開き直る
わたしは途中から、お金のことに関しては開き直ることにしました。
人に年収を聞かれても話を逸らさず、はぐらかさず、はっきりと『年収400万円です!(どやっ』と応えるようにしました。
いくら年収を隠したところで、低年収という事実は変わりません。毎度年収を聞かれたらどうしようと悩むだけ無駄です。
たとえば、あなたがこれから交際しよう、結婚しようという女性がいたとします。年収を隠したままで良いのでしょうか?
恋人であればまだセーフかもしれませんが、いざ結婚手前まで来て『実は年収400万円なんだ』と言ったら、相手もがっかりするし、引き返せないとこに来てから言うというのは卑怯です。
『お金目当ての女性なんて…』と思うかもしれませんが、結婚は本当にお金が大切なんです。どんなに愛情があってもお金が原因で破綻することもあります。
事実が変わらないなら、開き直ってしまいましょう!
コンプレックスを感じる事自体が逆に恥ずかしい
要は、年収の話をしていて話を逸したりはぐらかしたりするほうが恥ずかしいってことです。
話を逸したりはぐらかしたりすると、相手だって年収について聞かれたくないんだな、ていうのは察します。バレバレなんですよ。
その度に場の空気が悪くなる、壊れますし、もう一回楽しい空気を作る手間だって発生します。
逆に年収を笑い話にしてしまいましょう!今は年収が低くても、絶対に年収にあげてやるんだ!ってつもりで。
わたしの仲の良いお客さんで、年収が450万円程度しかない人がいました。その人も年収に関しては開き直っていたりコンプレックスを持っていなかったのです。
その人はずっと長いこと投資といったお金の勉強をしていて、会社の給料と併せて年収900万円を突破していました。貯金も30歳で2,000万円あったそうです。その人を真似して投資を始めた人はみんな貯金をゼロにしてしまったのですが…。
投資とか副業とかはやっぱりやるべきじゃないですね。うまくいく人は少数で、だいたい失敗に終わっています。
お金ってとても大切なものです。だからこそ、少ないからといってコンプレックスを抱くのではなく、多かろうが少なかろうが、お金に対して常に真摯に向き合うべきなんだってことです。
お金を稼ぐ・貯められる人って、お金に対しての価値観をきちんと持っている感じがします。
手っ取り早く稼ぎたい、お金を増やしたいとか、そういうやましい気持ちは諭吉さんに見透かされているんでしょうねぇ。
わたしは転職をして年収を上げる道を目指した
わたしは低年収である自分が恥ずかしかったし、許せませんでした。会社でがんばっても昇給しないし残業代やボーナスも満足に出ない状況だったのです。
給料・年収を上げるには転職しかないとは思っていました。ですが、上述したように、転職すれば悩み全てが解決するとも思えなかったんです。
- 転職先の仕事は自分のスキルでこなせるのか?
- 変な人いないかな?
- 仕事に慣れるまでは大変だろうなぁ…どのぐらいで慣れるだろう?
- もしうまくいかなかったら、自分の家族はどうなってしまうのか?
巷のブログなんかじゃ転職すればすべて解決!みたいに書いていたりしますが、実際に自分が転職するとなると、そんなことはない、リスクだってあるだろうと思ったんです。
転職はいいことばかりではなく、失敗する可能性もあります。しかし、その場合は再チャレンジすれば良いですし、行動をしなければ確実なゼロです。
わたしにとっては、リスクとベネフィット(利益)を天秤にかけて、ベネフィットのほうがほんの少しだけ重かっただけなんです。何が言いたいかっていうと、わたしは取るべきリスクは取った、ということです。

まとめ
- 低年収は恥ずかしい…。
- 人に言えないので話をそらしたりはぐらかしたり。
- そういった行動が人に気を使わせる。
- 言えない年収っていうほうが恥ずかしい。
- 逆に開き直って年収を答えてしまう!
- お金に対しては常に真摯に向き合っていきましょう。
お金の悩みというのは本当に深いです。生活に関わるだけじゃなく、ステータスといった面でも影響を与えてきます。
そりゃわたしだって年収が多ければいい時計、いい車がほしいです。あいつ金持ちだな~なんて一度くらい思われてみたいです。
今は転職して年収400万円から600万円に上がりました。特別、大幅に上がったわけではなく以前が少なすぎただけです。これでもまだまだ高年収とは言えません。
高年収ではありませんが、人並みに年収を答えられるぐらいにはなりました。のどにつっかえていたものが取れた感じでずいぶん楽になりました。