わたしの周りには転職を経験した人がけっこういます。

会社の中では転職する人は少ない。でも学生時代の友人には転職している人が多い。不思議です。

そんな学生時代の友人の一人のお話ですが、転職に失敗した人がいます。転職にはある程度リスクがありますので、かならずしも成功するとは限りませんので。

だからこそ、失敗例を見て失敗しないようにしてほしいのです。

今回は、転職したけど失敗して元の会社に再就職したという人の話です。

転職を決意した経緯

ちくしょう!転職だ!

こんな会社こっちから辞めてやるよ!

そう叫んでわたしの友人は会社を辞めたそうです。辞めた理由は、

  • 給料が低い
  • 給料が上がらない
  • 残業多い

まぁ辞めても仕方のない理由ではあると思います。残業代がもらえるだけマシだと思いますけど。

わたしの友人は情報処理の専門学校を卒業し、IT系の企業に就職しています。専門学校の学費が兄弟から借りているものだと言っていました。

彼の両親はあまりお金の扱いが上手ではないらしく、お金がない家でした。

兄弟からお金を借りてまで情報処理の学校を出たのに、IT業界を辞めるということですごく怒られたそうです。

でもどうしてもIT業界は続けていられないと思ったらしく、反対をふりきりIT業界から別業界への転職です。

ですが、本当の問題は転職した先にありました。

ちくしょう転職だ

運送の仕事を始める

わたしの友人が転職した先はIT業界ではなく、◯◯運送といった運送会社・運送業界です。

下記の記事にて、清涼飲料水の配送の仕事に転職した人もいますが、別人です。IT業界から配送への転職って多いのでしょうかね?

わたしが最初に聞いた限りではすごく条件が良さそうに見えました。

求人だけ見ればシステムエンジニアよりも高給取りでしたし、定時退社もできるみたいな感じでした。

全体的に言えることですが、求人情報ってどれも魅力的ですよね。なんか今すぐ会社やめちゃおうかなって気になります。

あまりにも過酷な労働環境

しかし、実際に働いてみるとけっこう過酷なようです。

四六時中運転しっぱなしで腰を痛めたりしていたようです。

荷物を運ぶときも走って運ばなければならなかったり、重たい荷物を持ち上げたり下ろしたり…これまた腰がやられるそうです。

肉体を使う仕事は身体が故障したらそこで収入が止まるというリスクがあります。手・指・腕・足・ひざ・腰…どこか一箇所壊れるだけでアウトです。

こういう話を聞くと、SEのようなデスクワークってありがたいとか思っちゃいますね。指だけ動けば仕事できますから。

で、実際に給料はいいのか?というと…以前つとめていたIT企業よりは年収が低いのだそうです。

彼は転職前、年収が400万円台でしたが、運送の仕事を始めてから年収は400万円を切るようになったのだと。

求人にかかれていることはあくまでも『年収モデル』であり、確実にそれをもらえるというわけではない、ということなんです。

こういうのって不動産の営業によくあるんですよね。『年収2,000万円も夢じゃない!』とか。でもそれを達成できるのは100人中1人とかだったり。仕事内容はトイレに移動する時間すら使って電話でアポ取ったり…かなり過酷なようです。

好条件には必ず裏がある、と思っておいたほうが良いです。

運送業界に転職してみた結果

IT業界に帰ろう…

彼は結局、運送業も辞めてしまいました。

肉体労働の仕事は経験が重視されないため参入のハードルの低い仕事なのですが、やはり身体が故障しやすいんです。

身体が故障すれば収入はストップしますし、それが定期的に起こってしまいます。

年収も想定よりは低かったようですし、身体の故障でちょいちょい収入がダウンすることを考えると、将来的に続けられないなと考えて再度転職を決意

彼はその時、結婚もしていましたので、収入アップと安定が欲しいと考えていました。

IT業界の労働条件がさほど悪いものではない、ということに気づいたようです。

そこで、一応経験もあるし情報処理の学校も出ているし、IT業界に再び戻ることにしたのです。

すみません、もう一度働かせてください…

しかし、現実は甘くないようです。

わたしも詳しいことはわからないのですが、IT業界の経験があったとしても、退職してブランクがあったり、他の業界へ転職してしまうと、IT業界には戻りづらいようです。

何度も何度もIT企業に応募しても、全く内定が取れなかったそうです。

わたしはこのブログで常々、システムエンジニアの転職はIT業界内にしましょう、ということを伝えていますが、その理由が上記のものです。

IT業界を一度やめてしまうことで、それまでのキャリアはリセットされてしまうようです。ブランクができてしまうようであれば、その理由を説明できるようにしましょう。たとえばどうしても親の介護が必要だったんです、とか。遊んでました、とかだとヤバイ。

どこにも行くところがなかった彼が最終的に取った行動は、『こんな会社こっちから辞めてやる!』と啖呵きって辞めた会社への再就職でした。『すみません、もう一度働かせてください』と頭を下げたそうです。

土下座して再就職をお願いする

再就職の条件

啖呵きって辞めた会社ですので、会社側も良い顔はしなかったようです。

ですが、システムエンジニアという職種は市場価値も高く供給に対して需要が追いついていないのが現実です。

企業側だって人は欲しいし、特に以前使ったことのある人ならばどんな人かわかっています。つまり麻雀で言うところの安牌です。

ゆえに、会社としても悩んだとは思いましたが、再就職を許可。

ただし、一度は啖呵きって辞めた人です。出された条件は厳しく、『新卒からやり直し』ということでした。

その時の彼の年齢は20代後半。そんな年齢で新人からのやり直しです。(この条件はブラック臭がプンプンしますが…)

年収は400万円台。普通なら年収500万円前後もらっても良いころだったと思います。(わたしは30歳近くで年収400万円台でしたけどね)

わかったこと

転職で失敗する多くのパターン

わたしは何人もの転職を見てきていますけども、転職に失敗する人っていうのはほとんどのパターンでIT業界から別業界への転職ですね。

IT業界はブラックが多いとか年収が低いとか言われていますが、会社を転々としてきた客先常駐の元派遣SEであるわたしから言わせてもらうと、

  • ブラック企業は言うほど多くないっていうか少ない。
  • 年収が低いって言うけど社会全体で見れば低くないっていうか高いほう。

労働条件は上を見ればきりがないです。大手企業なんかを見ていると、たいした量の仕事していないのに高給取りだし、会社の福利厚生でリゾートホテルにタダみたいな金額で泊まれたりするんです。

これを基準に比較するとどこの企業もブラック企業だったり年収が低く見えてしまったりするのですが…。

わたしの経験上、サービス残業ばっかり、休みが取れない、なんていう会社は10%ぐらいの確率でしかないです。(わたしの派遣元はサービス残業満載でしたが)

システムエンジニアは人件費しかかからない原価率の良い職種ですので、本当はブラックになりえないんです。それでもブラックになってしまう理由は、供給に対して需要が追いついていないから、1人あたりの負荷が大きくなってしまうからなんです。

だからこそ、システムエンジニアという人材は企業に選ばれるのではなく、本当は自分が企業を選ぶ立場なんですよね。

わたしの友人は最初に入ったIT企業の待遇が悪く、IT業界のイメージそのものが悪くなってしまったようです。

年収とか待遇に満足できずIT業界を辞めるのではなく、好条件のIT企業を探しても良かったのではないかとわたしは思います。

まとめ

  • IT業界から別業界への転職はむずかしい
  • ただし肉体労働への転職は経験不問が多くハードルが低い
  • 肉体労働は身体を故障するし故障したら収入が止まる
  • 他業界と比較してはじめてわかるIT業界の条件の良さ
  • 一度IT業界を抜けると再び戻ることはむずかしい
  • 転職で失敗するパターンの多くはIT業界から別業界への転職
  • 異業種への転職はすべきではない…

IT業界をやっていると、別業界へ転職したいって思うことがやまほどあるんですよね。

納期に追われたり、リリース後の不具合発覚に怯えたり…逃げたい、消えてしまいたいと思うことが本当によくあります。

別の業界へ転職すればこういった不安から解放されるのでは?と希望を持ってしまいますが、わたしの周りの友人をみる限りでは、異業種への転職はさらなる不幸が待ち受けているだけに見えます。

  • 周りはプロなのに自分は新人レベルで辛い
  • 仕事についていけない
  • 仕事ができないと人間関係も悪くなる
  • 結局ふたたび転職…でも慣れ親しんだIT業界に戻れない…
  • 職を転々とし、行き着く先は派遣か零細企業

こういった人を何人か見てきていますので、一度IT業界に入ったらIT業界で生きていくことは覚悟したほうが良いです。どうしても無理っていうときは社内SEやテストエンジニアになればいいし、最悪の場合は部署移動で事務職にまわしてくれってお願いするのもありでしょう。

今回のわたしの友人の例もあり、ITの人の転職はIT業界内にしておきましょう、というお話でした。

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